13 Oct 2005 予防接種について その17
腸チフス予防接種
 

腸チフス予防接種

腸チフスは患者や保菌者の排泄物に接触または汚染された水や食品を経口摂取することにより感染します。戦前は日本でも多くの感染者が見られましたが、現在では年間300人程度です。海外では下水道の整備が整っていないなど衛生状態の悪い地域では感染のリスクがあります。

症状ですが約2週間の潜伏期の後、悪寒とともにしだいに熱が上昇し、40度近い熱が持続します。食欲低下、頭痛、腰痛、関節痛、全身倦怠感などを伴います。バラ疹と呼ばれる発疹が特徴的です。

日本では以前は腸チフスパラ混合ワクチンというものが使われていましたが、副反応が強いため中止されて以後、腸チフスの予防接種はありません。海外では後に開発されたVi多糖体ワクチンという不活化ワクチンが主に使われています。

ワクチンは0.025mg(0.5ml)の製剤で、皮下もしくは筋肉に1回接種します。63%の人に4倍以上の抗体上昇が得られるといわれていますが、実際の有効率は半分程度といわれています。また、有効持続期間も短く、3年ごとの接種が必要です。小児のデータは少ないので2歳未満の子供には勧められません。

副反応としては発熱、頭痛、局所反応が時にみられます。

Q:インドに出張に行きますがチフスの予防接種は必要でしょうか。

A:長期滞在、出張など、感染機会が持続するような状況であれば接種しておいてもいいでしょうが、予防接種の有効率が低いので、短期の出張の場合積極的にはおすすめしません。医師と相談の上、最終的にはご本人の判断になるかと思います。

大西 洋一

 

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