06 Apr 2006 医療コラム(Dr 田島) その2
多のう胞性卵巣症候群
 

多のう胞性卵巣症候群

(PCOS:Polycystic Ovarian Syndrome)

他院で「PCOSと言われましたが、大丈夫でしょうか?」と言う患者さんが多くおられます。では、PCOSとはそもそも何なのか、今回お話したいと思います。PCOS(多のう胞性卵巣症候群)は名前の通り、卵巣に小さな卵胞がたくさんできる病気です。超音波で見ると卵胞が連なって見えるので、「真珠のネックレス様」と表現されることもあります。しかし、この所見だけではPCOSと診断するには不十分です。PCOSの診断基準は日本と欧米とで若干異なりますが、いづれも「月経不順」というのが必須項目です。その他、日本の診断基準では、血液検査所見としてLH(黄体化ホルモン)が基礎値高値で、かつFSH(卵胞刺激ホルモン)が正常であることが必須項目となっています。一方、欧米では男性化兆候(多毛や男性型禿頭など)もしくは血液検査で男性ホルモン高値であることが必須です。その他にも、耐糖能異常(糖尿病など)や脂質代謝異常(高コレステロール血症など)、肥満などとも関係しています。卵巣を覆っている被膜が硬くなるため、排卵障害が起こり、不妊の原因となることもあります。治療は、耐糖能異常や脂質代謝異常、多毛、月経異常、排卵障害の改善を目的として主に薬物療法が行われます。症状や、妊娠希望の有無によって、治療法も様々です

医師 田島 里奈

 

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