|
尿酸値
1.基礎知識
*尿酸は、体や動物性食品の細胞の中の核にあるプリン体という物質がこわれてできるものです。尿酸が多く作られたり、尿からの排泄が少なくなると、血清中の尿酸が高くなります。
*尿酸が高くなると、関節に沈着して炎症を起こし、痛風発作(通常、足の親指のつけねの関節に発赤と激痛)がみられ、また徐々に腎臓に沈着して腎障害を起こします。
*高尿酸血症は成人男性においては約20%に存在しますが、最近、大規模臨床研究における心血管系疾患に及ぼす尿酸値のリスクが解析され、高血圧症患者における高尿酸血症は心血管系疾患の危険因子であるということが注目されています。
*痛風の発症が若年化し、発症のピークは30歳代であると報告されています。
<高尿酸血症の診断・治療基準>
性別、年齢を問わず血清尿酸値が7.0mg/dlを超える状態を高尿酸血症とする。
血清尿酸値が持続的に9.0mg/dlを超える場合、血清尿酸値が8.0mg/dlを超え痛風発作、腎障害などの合併症を有する場合は薬物療法の適応になる。
(日本痛風核酸代謝学会)
2.日常生活上の注意
*食事の注意:イワシ、ヒシコ、肝臓、腎臓、肉エキスなどプリン体の多い蛋白質性の食品を控え目にしてください。
肉類特に内臓肉には多く含まれます。
*プリン体は水に溶けやすいので、煮込むことで食物のプリン体を減らすことができます。ただし煮汁、スープなどにでているので、なるべく飲まないようにしましょう。
*アルコールを減らす:アルコールは尿酸が尿へ出るのを妨げます。発作時には禁酒、その他の時もなるべく少なく(ビール1本以内)してください。
*菓子類、炭酸飲料、砂糖など果糖を多く含むものも、控え目にしましょう。
*水分を多く取って、尿酸が尿へ出るようにします。1日2リットル以上の尿が目安です。また重曹などをのんで尿をアルカリ性にすると、尿へ出やすくなります。
*ストレスも大敵です。
*肥満の人は体重を減らし、一方では過激な運動を続けないようにしてください。(無酸素運動は尿酸値を上昇させるが、有酸素運動は上昇させない。)
*著しく高い場合は、医師の管理のもと服薬が必要となります。また、痛風発作の前兆時は、特効薬(コルヒチン)を処方してもらいます。既におこってしまった発作には抗炎症薬を使います。罹患部は安静を保ち冷やします。いずれも医師の管理下で日常生活に注意しながら、規則正しく薬を飲むことが大切です。
*尿酸降下薬の内服が必要な場合、定期的に内服を続けないと尿酸値は安定せず、5.0mg/dl程度でも痛風発作を起こすことがあります。
*医師は、腎機能を調べ、定期的に尿酸を測定し、かつ他の成人病や薬の副作用にも気を付けながら治療を進めます。
健診結果はきちんと健康増進に生かしましょう。ガイドラインに基づいた正しい治療を受けましょう。
大西 洋一 |