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23 Nov 2006 医療コラム (Dr永山)その23 狂犬病
 

狂犬病は、発病するとほぼ100%死亡する治療法のないおそろしい感染症です。日本は島国のため徹底した野犬対策などの効果があがり、1957年以後患者の発生はありませんでしたが、本年8月にフィリピンで犬にかまれ日本に帰国後の今月狂犬病を発病し死亡した例と現在重体となっている2例が報告されています。

世界では狂犬病により年間4万人〜6万人が死亡しており、欧米を含む世界の大陸に現在も存在しています。アジア域内では中国、フィリピン、タイ、インド等で狂犬病患者の発生が多数報告されています。狂犬病によるイヌからの感染が多いので「犬」と名がついていますが、他の哺乳動物からも感染することがあります。アメリカではアライグマやスカンク、コウモリ、ヨーロッパではキツネ、アフリカではイヌ、ジャッカルやマングースが有名です。ネコや馬、牛なども感染し感染源になることがあり
ます。
日本人はイヌやネコをみると無防備にふれようとしがちですが、野犬や野生動物にはむやみに手を出さないようにしましょう。滞在国の状況や活動範囲などから危険度を考慮して、必要があればワクチンをあらかじめ接種(暴露前免疫)することが勧められます。この場合のワクチン接種は4週間隔で2回、さらに、6〜12カ月後に追加免疫を1回します。
万一、狂犬病の可能性がある犬などに咬まれた時には、傷口の洗浄消毒後、医療機関で狂犬病ワクチンを接種します。この暴露後免疫(治療用としてのワクチン)は接種開始日を0として3、7、14、30、90日の6回の接種が推奨されています。

永山憲市 
 

 

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