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25 Jan 2007 予防接種について(Dr 大西)その23 日本脳炎予防接種
 

日本脳炎ウイルスはは人、馬、豚、鳥などに感染するウイルスで、感染動物の血を吸った蚊に刺されるとその唾液で感染します。感染を受けてもブタの場合は脳炎は起こしません。人や馬の場合は脳炎を起こす可能性があり、その頻度は感染者の1000人に1−20人といわれています。
日本脳炎ウイルスはアジアにおける脳炎の最大の主要病原体で、南アジア、東南アジア一帯に広く分布しています。日本だけの病気ではありませんのでご注意ください。
1969−71年にはタイで、1973年にはインドベンガル地方で大流行しています。ここシンガポールでは流行はまれで一般にワクチンは勧められていませんが、マレーシアやインドネシアでは地域的流行がみられます。ジョホールやバリ島では患者が発生しているので、やはり予防接種は必要と思われます。
日本では1954年以降予防接種が実施されました。1995年以降は定期接種として行われています。確認患者数は1972年以降は100人以下で、1992年以降は年間4人以下のペースです。
予防接種の方法は通常3才(6ヶ月から7才半)で初回接種を行います。1−4週間隔で2回接種し、1年後に追加接種を行います。これで基礎免疫を付けます。その後おおむね3−4年ごとに1回、通常は9才で追加接種をすることになっています。
2005年5月に、厚生労働省から日本脳炎ワクチン接種を積極的に勧奨することは差し控えるよう通達がありました。但し、流行地へ渡航する場合、蚊に刺されやすい環境にある場合等、日本脳炎に感染するおそれが高い場合を除くとしています。理由は、日本脳炎ワクチンと急性散在性脳脊髄炎(ADEM)という病気の発生との因果関係があるとの判断が下されたことからです。急性散在性脳脊髄炎は、70万回〜200万回の接種に1回程度、極めてまれに発生すると考えられています。万が一発症しても通常は良くなり、再発しません。急性散在性脳脊髄炎の症状は、ワクチン接種後数日から2週間程度の間に発熱、頭痛、けいれん、運動障害等の症状があらわれま
す。症状が疑わしい場合には病院に相談しましょう。今後は、よりリスクが低いと期待される「組織培養法によるワクチン」が現在開発中であることから、供給できる体制ができてから、接種勧奨を再開する予定であるとの事です。

医師 大西洋一

 

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