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24 Jan 2008 医療コラム その28(Dr大西)
感冒について
 
シンガポールで、発熱、倦怠感、鼻炎、咳、咽頭痛などの症状で一般医のクリニックを受診して、「Flu」だといわれたという話をよく耳にします。「Flu」とは、日本語では流行性感冒と訳されていますが、これはInfluenzaの略称で、正確にはインフルエンザ感染症の事を意味します。

しかしながらよくよく話を聞いてみると、インフルエンザの検査などは行っておらず症状診断ということらしいですが、インフルエンザ感染症というよりは単なる感冒(上気道炎)と思われる場合も少なくありません。

日本では症状から流行性感冒(インフルエンザ感染症)を疑う場合は迅速検査を行うのが一般的ですが、シンガポールではあまり行われておらず、一般医に話しても検査の存在すら知らない場合が多いです。また、どうやらこの「Flu」という診断名は感冒(上気道炎)全般を意図して使われているようです。

発熱、嘔吐、下痢などの症状があると、「Stomach Flu」というようですが、これも正確にはインフルエンザによる胃腸炎を指すはずですが、現実的にはウイルス性胃腸炎全般をこう呼んでいるようです。日本で集団感染が話題になっているノロウイルス感染症の場合もそう呼ばれています。

インフルエンザの特効薬が大量に消費される日本では、厳密な診断が必須でありますが、シンガポールをはじめとする諸外国では、タミフルを使わない限り原因ウイルスがインフルエンザであろうとなかろうと治療法は変わらないので、そういう意味では厳密な病因診断は要求されないのでしょう。

医師 大西 洋一

   
 

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