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丈夫な骨作り
骨づくりにはホルモンが非常に重要な役割を担っています。男性も女性も、男性ホルモンと女性ホルモンの両方をもっておりこれらのホルモンによって成長因子が増加し骨が作られますが、骨作りはホルモンが出始める思春期に男女ともピークを迎えます。
骨は外側の硬い皮質骨と呼ばれるものと内側に梁のように裏うちをしている海面骨と呼ばれるものに分かれています。近年、骨粗鬆症という病気が注目されていますが、これは内側の柔らかい海面骨に「す」が入ってもろくなる病気です。骨粗鬆症になると、骨がつぶれて痛みを感じたり、背中や腰が丸くなったり、身長が低くなったりします。骨がもろくなっているので、転倒すると骨折することがあり注意が必要です。
骨密度は超音波を骨にあて、その伝導速度と減衰率を測定し骨の丈夫さを数値化したものですが、女性では8歳から14歳、男性は女性より2、3年遅れて増加し思春期に最大骨量(人の一生の中で最大の骨密度)に達します。そして男性の場合20歳ぐらいまで同じように増加し、60歳ぐらいから徐々に減少していきます。ところが女性の場合は、10歳代前半に異常な勢いで増えて10歳代後半には最大骨密度に達し、その後は同じ値で推移し40歳代後半から減り始めます。これは閉経後に女性ホルモンが急激に減少するためです。
80歳以上の男性のおよそ半数、65歳以上の女性のおよそ半数が骨粗鬆症にかかっているといわれています。将来、骨粗鬆症を予防するためには骨が最も成長する思春期に最大骨量を増やしておくことが大切です。この時期に最大骨量を増やしておくと、将来骨密度が減少しても骨折するような骨にはなりません。
では実際に骨を鍛えるためにはどのようにすればよいのでしょうか。
子どもの骨を鍛えるために小学生のころからの対策として以下5つが挙げられます。
カルシウム摂取をふやす
カルシウム摂取の奨励量は各年齢で異なっています。一般に一日に必要なカルシウムの量は1−8歳で500mg、9歳で600mg、10−18歳で700mgとされています。しかし、ある調査によると実際に小中学生の摂取量はこの半分しか満たしていないことが分かっています。参考までにアメリカのカルシウム摂取奨励量は11−18歳で1200mgとおよそ約2倍となっており日本との奨励量にかなりの差が見られます。カルシウムが多い食品としては牛乳、チーズ、豆腐、小松菜、ゴマ、いわし、ひじき、わかめなどがあります。これらの食品を上手に食事に取り込みましょう。
運動量をふやす
普通の子どもの運動で一番重要なのは歩くことです。一日の運動量と骨密度は平行関係があり、子どもの場合は一日に最低でも一万歩歩くのを目標にすることにより骨密度が増加するといわれています。日本の小学校低学年の2万歩以上の平均歩行量がありますが、中学生になると大人ほどに平均歩行量が減っています。この時期は骨づくりに重要な時期に歩行量が減ってしまうのは非常に大きな問題です。現在の歩行量の20%アップを目標にします。マラソンなど激しい運動を続けているとホルモンが分泌されなくなるので激しすぎる運動は避けましょう。
日光浴をする
食事でとったカルシウムを体内に吸収するには、ビタミンDが必要です。ビタミンDは日光をあびると、体内で作られます。強い日差しを避け、木漏れ日程度の日光浴がおすすめです。
規則正しい生活をする
十分に睡眠をとりホルモンの分泌を促すことが大切です。このホルモンの基本は成長ホルモンであり、成長ホルモンは熟眠することによって分泌が増加し、夜10時を過ぎるとピークを迎えます。子どもの夜更かしは成長ホルモンの分泌を低下させ、成長を妨げます。
やせすぎない
骨密度が増えていく思春期にダイエットをすると、骨密度が減少します。骨粗鬆症の原因となる海面骨は思春期以降には増えないため、この時期にダイエットをしてしまうととりかえしがつきません。
骨を丈夫にするためには子どものころ、特に小中学生のわずかな数年間にどんなライフスタイルで過ごすかがとても重要です。その数年間の過ごし方で老後の骨の状態がほぼ決まってしまうと考えられます。お子さんの将来のためにも小学生からの骨作りを目指しましょう。
看護師 橋本 |