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タバコと健康
日本たばこ産業による2003年の喫煙率調査によると、日本の喫煙率は全体で30.3%と8年連続で減少し過去最低を記録しました。しかし、年齢別にみると男女とも30歳代の喫煙率は高く、男性は59.9%、女性は20.9%となっており、これは年々増加の傾向を示しています。また、推計喫煙人口は約3100万人と成人の約3分1が喫煙者であるという結果が出ています。
多くの愛煙家は、タバコがからだに悪いことを知りながら、さらに70%以上の人が禁煙したいと思いつつ喫煙しているといわれています。たばこは嗜好品の一つであり、忙しい仕事の手を休めての一服は、気分転換には最適かももしれません。しかし、喫煙は健康を脅かす危険の方がより大きいのが現実です。
たばこの煙には、喫煙者の吸い込む煙「主流煙」、喫煙者が吐き出した煙「呼出煙」、火をつけた方から出る煙「副流煙」の3つがあります。
受動喫煙とは喫煙者の周りのたばこを吸わない人が「呼出煙」「副流煙」を否応なしに吸い込んでしまうことです。
たばこを吸う人がいる家庭では、たばこに含まれている鉛が子供の体内に蓄積していることが分かっており、血中の鉛濃度が高いほど知能能力が低下するといわれています。
たばこの煙にはニコチン、数百種類の発がん・発がん促進物質、一酸化炭素、種々の線毛障害性物質、その他多種類の有害物質が含まれています。
煙は口から吸い込まれ血液の流れに乗って全身に運ばれるので、肺がんだけでなくあらゆる癌の発生率が高くなります。さらに高血圧や糖尿病などの生活習慣病への影響も大きく、喫煙者は非喫煙者に比べてからだに与えるダメージが高いといえます。
妊婦が喫煙した場合には低体重児、早産、妊娠合併症の率が高くなり、また、受動喫煙により肺がん、虚血性心疾患、呼吸器疾患などのリスクが高くなることも報告されています。
ではタバコをやめた場合どのような効果があるでしょうか。禁煙は上記のリスクを軽減するだけでなく、一般に下記のような効果もあります。
体調が良くなる
口の中が気持ち良くなる
咳やたんが少なくなり、呼吸も楽になる
からだが軽く感じられる
よく眠れるようになる
何事にも前向きに取り組むようになる
目覚めがさわやかになる
家族や同僚など周囲の人が喜んでくれる
肩こりがなくなり、顔色も良くなる
小遣いが減らない
走ってもすぐに息切れしなくなる
健診結果が良くなる
食べ物の味がわかり、胃の調子も良くなる
時間を効率的に使えるようになる
これから禁煙に取り組もうとお考えの方は、成功させるために下記のようなことに気をつけられると良いでしょう。
アルコール、コーヒーを控える
運動を習慣づける
食べ過ぎない
深呼吸する
水をたっぷり飲む
食後に散歩する
現在では、禁煙しはじめた時にでるさまざまな離脱症状(タバコを吸いたい、イライラなど)を軽減し、禁煙を容易にする方法もできています。これはニコチン置換療法と呼ばれており、まず、喫煙以外の方法で(ニコチンガムやニコチンパッチなど)ニコチンを摂取し、吸いたい気持ちを自然にやわらげます。そして、摂取するニコチンの量をだんだんと減らすと同時に、禁煙に関するノウハウを身につけ、タバコを必要としない生活習慣に改善していくものです。その他、喫煙の欲求を軽減する内服薬などもあります。興味のある方はまずはお近くの医療機関に相談されるとよいでしょう。
看護師 橋本 |