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中性脂肪
1.基礎知識
*中性脂肪(トリグリセライド)は、食事中の脂肪が腸で吸収され血液中にとり入れられたもの(外因性トリグリセライド)と、いったん肝臓に取り込まれた脂肪が、再び血液中に分泌されたもの(内因性トリグリセライド)の両者から構成されています。検査は通常空腹時に行うので、後者を測ることになります。
*血中の中性脂肪が高くなると、1.動脈硬化を引き起こす
2.膵炎を引き起こすの2つの危険があります。
*血中の中性脂肪が高くなる病気には、次のものがあります。
原発性高脂血症:遺伝や生まれつきの異常によるもので、家族に多くみられます。
二次性高脂血症:食事(アルコール、糖分や脂質のとりすぎなど)によるものと、他の病気(内分泌の病気、糖尿病、肝臓病、ネフローゼ、貧血、骨髄腫など)によるものがあります。とくに食事によるものが重要です。
<高中性脂肪(トリグリセライド)血症の診断基準>
150mg/dl未満 正常
150mg/dl以上 高中性脂肪血症
高脂血症診療ガイドライン 日本動脈硬化学会 2002年
2.日常生活上の注意
*肥満である場合は、まず肥満を是正する必要があります。とくに糖尿病を合併している人では重要です。
*食事療法の基本は、以前お話しした総コレステロールの項のとおりです。高中性脂肪血症の場合、とくに重要なのは
1.糖分の摂取を抑えること、めん類、清涼飲料水、果物に注意する必要があります。
2.間食は絶対にしないこと。
3.アルコールはなるべく少なくし、これも1日のカロリーに計算します。中性脂肪が500mg/dl以上の人は禁酒です。
*運動療法
1.運動は、コレステロールの代謝を促進する働きがあり、また、エネルギーを消費する働きもあり、高脂血症にはよい療法となります。
2.運動すると食欲がでますから、食事療法とともに行うと効果大です。
3.有酸素運動、すなわち中程度の運動が脂肪をよく燃焼してくれます。また10分以上続けないと脂肪は燃焼しません。これには、早足走行(ウォーキング)を1回30分、週3日以上が適しています。水泳や自転車も適しています。
4.服装や靴(底の厚いウォーキングシューズ)を用意しましょう。
5.運動の前後には準備体操や整理体操をしましょう。
6.できれば、開始前に医師のチェックを受けて下さい。
*次の人は、医師による薬物療法が必要です。
1.3〜6ヶ月間の食事療法によっても、中性脂肪(トリグリセライド)の値が300mg/dl以上の人
2.中性脂肪(トリグリセライド)の値が500mg/dl以上の人は、膵炎を合併する可能性があるので、かかりつけの先生や、病院の先生に相談してください。
健診結果はきちんと健康増進に生かしましょう。ガイドラインに基づいた正しい治療を受けましょう。
大西 洋一 |