20 May 2004 胃腸疾患 その6
痔疾
 

痔疾

今回は肛門周辺の病気について、特に痔疾について説明いたします。

内痔

排便すると柔らかいのが出てくるのなら内痔かもしれません。特に指で押しこんで戻せるようでしたら、それは内痔です。肛門科で最も患者さんが多い病気だそうです。内痔の主な症状としては飛び出した粘膜(痔核)から出血したり、粘液で下着が汚れたり、痔核がこすれて異物感、痛みを感じます。最初は自然に戻りますが、やがて指で押し込まないと戻せなくなります。さらに、ひどくなると痛みが強く、指で戻せなくなります(かんとん)。また、最初は排便の後に飛び出すだけですが、やがて、長時間立ったり、スポーツの最中にも飛び出すようになり、生活が不愉快になります。

外痔

いつも排便と関係無く肛門から出ているもの?があれば外痔です。実はこれは肛門の皮膚の一部がたるみ伸びたものです。指で押し込んでも戻すことはできません。通常は痛みがありませんが、炎症をおこすと痛みます。昔、切れ痔になり、切れ痔が治った跡に外痔ができる場合と内痔といっしょにできる場合があります。治療は原則的に切除が必要です。小さな外痔は日帰り手術で完治しますが、全周性になり内痔を合併した場合は入院がよいでしょう。小さい場合は気にせずに放置しても問題はありません。外痔が突然激しい痛みで粘膜も腫れたら血栓性外痔核です。要するに肛門にできた「血豆」です。突然、肛門に小豆大の固いイボができます。さわったり座ったりすると、強い痛みを伴います。指で戻そうとして戻せません。

切れ痔

排便後、鋭い痛みが走り出血したら切れ痔です。肛門が切れるような鋭い痛みが走ります。痛みは排便後もしばらく続きます。最初は文字通り、肛門が浅く切れるだけの「切り傷」なのですが、何年も切れるのを放置しますと、傷が深い固い「古傷」になってきます。これは肛門潰瘍とよぶべきものです。

痔疾の予防法

便秘をしないようにすることが一番です。野菜を多くとり、朝食を欠かさず、運動をしましょう。それでもだめなら下剤を定期的に服用します。強すぎる下剤で下痢になると逆効果です。弱めの下剤で「粘土状軟便」を維持しましょう。

痔疾の治療法

2週間位薬(座薬あるいは軟膏)をつけていると、自然に小さくなってきます。痛みが強くて我慢できない時は手術が勧められます。
また、非常に重要なこととして直腸癌の出血と痔の出血は区別がつきにくいものです。肛門から出血したら痔だと決め付けないで、それと恥ずかしがらないで医師にご相談いただきたいと思います。

永山 憲市

 

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