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外耳炎について
耳の入り口から鼓膜までを外耳道といいます。耳掃除が習慣になっていて、ちょっと力が入りすぎたとき、耳の皮膚は簡単に傷がつきます。傷から細菌が入り込むと外耳炎を起こします。耳掃除のやり過ぎ、やり損じが原因となることが多いのです。
耳垢は外耳道皮膚からの分泌物と外から入ったホコリがくっついたものです。乾いた耳垢、湿った耳垢がありますがいずれも遺伝的なもので病気ではありません。西洋人は湿った耳垢、東洋人は乾いた耳垢の傾向があります。
外耳道は自然に耳垢を外へ出そうと働きますから、奥にあるものを無理にとる必要はありません。外から見えていて確実に取れそうだと判断できるものだけを綿棒か耳かきを使ってそっと取るのが無難です。無理をすると湿疹、外耳炎を起こします。
ちなみに耳垢が原因で中耳炎を起こすことはありません。
外耳に軽い炎症が起こると、たいてい痛む前に痒くなります。痛みと痒みの神経は同じもので、刺激が弱いと痒く、強いと痛むのです。習慣的に耳を触る人は「湿疹を起こして、痒くなる」→「触る」→「湿疹がひどくなり、ますます痒くなってついには細菌感染つまり外耳炎を起こす」という結果にいたります。痒いからといって耳掃除を続けていると外耳道が赤く腫れてかなり強く痛み「耳がふさがった感じ」「ボワーンとした感じ」など聴覚にも影響し、ときに中耳炎かと思うほどの痛みが出ます。
みなさんは耳垢が原因で聞こえにくくなるのではとよく心配なさいますが、そういったことは通常はありえず、大量の耳垢がほぼ完全につまっている場合に限られます。耳垢と外耳道の間に僅かでも隙間があれば聞こえには影響しません。むしろ長年耳掃除を続けているつもりが綿棒などで実は押し込んでいた場合、大量の耳垢が何かの拍子に外耳道を完全に閉鎖し(水泳、入浴時に水が入って耳垢がふやけ、隙間が無くなった等)、突然聞えなくなってびっくりすることがあります。市販の綿棒は大人の耳にとっても太すぎるので逆に耳の奥に押し込んでしまうことが多いようです。
外耳道湿疹・外耳炎の治療ですが原則として外耳の消毒、外用薬塗布を行い、湿疹止めの内服薬(主に抗アレルギー剤)を処方します。湿疹を起こしている部分が耳の外部、つまり手の届く範囲に限られている場合は塗薬を処方します。耳の奥は薬が塗りにくいうえに手持ちの綿棒が清潔でなかったり、つい強く擦りすぎたりして悪くなることが多いためです。また、軟膏は保存状態が悪いと効果が減弱するので、処方されてから一ヶ月を経過したものは処分するのが賢明です。
強い痛みを伴う外耳炎では抗生物質と消炎鎮痛剤の内服薬を処方します。痛みがおさまってくれば外耳道湿疹に準じた治療法に切り替えます。
大西 洋一 |