12 Aug 2004 健康診断結果の見方 その10
コレステロール(その3)
 

コレステロール(その3)

*運動療法
運動は、コレステロールの代謝を促進する働きがあり、また、エネルギーを消費する働きもあり、高脂血症にはよい療法となります。運動療法の原則は次の通りです。 
1.運動すると食欲がでますから、食事療法とともに行うと効果大です。
2.有酸素運動、すなわち中程度の運動が脂肪をよく燃焼してくれます。また10分以上続けないと脂肪は燃焼しません。これには、早足走行(ウォーキング)を1回30分、週3日以上が適しています。水泳や自転車も適しています。
3.服装や靴(底の厚いウォーキングシューズ)を用意しましょう。
4.運動の前後には準備体操や整理体操をしましょう。
5.できれば、開始前に医師のチェックを受けて下さい。
6.運動はHDLコレステロールを上昇させます。長時間持続する運動が効果的です。

*その他、気をつけることとして以下のことがあります。
1.喫煙はHDLコレステロールを下げます。禁煙により上昇します。
2.適切なアルコール摂取は、HDLコレステロールを上昇させます。1日量として日本酒で1日1合、ビールで1本、ウイスキーダブル1杯が適切です。過剰摂取をすると、食欲増進作用や酒のつまみを増やしたりで有害です。

*一般に薬による治療が必要なのは次の人です。
1.男性は45歳以降、女性は閉経後に高脂血症の人は治療を考慮。
2.3〜6ヶ月間の食事療法によっても、総コレステロールが240mg/dl以上の人もしくはLDLコレステロールが160mg/dl以上の人
3.危険因子(年齢、喫煙、高血圧、心電図異常、肥満、糖尿病、低HDL血症、高中性脂肪血症)のある人はさらに厳しい基準となります。かかりつけの医師や病院で相談してください。
4.冠動脈疾患の既往のある人

         高脂血症診療ガイドライン 日本動脈硬化学会 2002年

*多くの高脂血症の薬は、他の脂質を改善するとともに、HDLコレステロールを上昇させます。

*コレステロールの生合成は深夜から早朝にかけて亢進するので、薬は夜の服用が効果的です。

*高LDLコレステロール血症を改善すると、心血管障害の可能性が減少することが明らかとなっています。

健診結果はきちんと健康増進に生かしましょう。ガイドラインに基づいた正しい治療を受けましょう。

大西 洋一

 

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