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インフルエンザ予防接種
インフルエンザは、感染力が非常に強いことで有名です。インフルエンザウイルスに感染後、1〜3日間の潜伏期間を経て、突然の38〜40度の高熱、悪寒、頭痛、背部や四肢の筋肉痛、関節痛、全身倦怠感などの全身症状と、のどの痛み、鼻水、咳などの呼吸器症状がみられます。健康な成人であれば一週間ほどで治癒しますが、時に高齢者などが肺炎を併発したり、小児では脳炎・脳症を起こす事があります。また、熱が下がってもインフルエンザウイルスは体内には残っているため、解熱後数日間は他人に感染させる可能性があります。
インフルエンザに対する治療薬も実用化されていますが、何よりも予防が第一です。人ごみを避けたり、手洗いの励行やうがいといった一般的な風邪予防対策を行うことが重要です。また、積極的な個人防御手段として、予防接種が勧められます。個人差はありますが、その効果が現れるまで通常約2週間程度かかり、その効果は約5ヶ月間持続するとされています。流行期間が12月上旬から3月上旬であることを考えると、11月までに予防接種を済ませておくことが望ましいと言えます。ちなみに日本ではインフルエンザ予防接種は任意接種となっています。
流行するインフルエンザウイルスにはA型とB型がありますが、これらは絶えず小変異を繰り返し、毎年の新しいタイプの流行株出現となります。ワクチン株と流行株の抗原構造が一致したときにはじめて予防効果が発揮されるので、毎年WHOが流行株を予想して予防接種が作られます。一般に有効率は70%程度といわれていますが、ワクチン株と流行株のずれによって有効率は下がります。また、予防接種後に罹患した場合、合併症はおこりにくくなります。ちなみにインフルエンザ予防接種は普通の風邪には全く無効です。
3歳以上には0.5ml、3歳未満では0.25mlを皮下注射します。生後6ヶ月から接種可能ですが、3歳未満には集団生活をしていない限りは積極的にはすすめていません。9歳未満でインフルエンザの予防接種歴がなく既往歴もない場合のみ、4週間隔で2回接種します。
一般的に副反応は軽く、10〜20%で接種部位が腫れるなどの局所反応をおこすことがありますが、2〜3日で消失します。全身性の反応としては、5〜10%で発熱、頭痛、さむけ、体のだるさなどがみられますが、やはり2〜3日で消失します。卵アレルギーの副反応の可能性はありますが、最近のワクチンは高度に精製されているので実際には極めてまれです。卵アレルギーが疑われる方はまず医師にご相談ください。
Q:妊娠中や授乳中でも予防接種は受ける事ができますか。
A:現行の予防接種は妊婦、母親、授乳児に対して安全です。特に妊娠14週以降に流行期を迎える妊婦さんには積極的な予防接種が勧められます。
大西 洋一 |