03 Feb 2005 予防接種について その13
B型肝炎予防接種
 

B型肝炎予防接種

B型肝炎はキャリアと呼ばれるB型肝炎ウイルスを持った人の血液に接触することによって感染します。このキャリアの存在がB型肝炎の最大の問題点です。日本ではキャリア率は1〜2%ですが東南アジアでは10%前後といわれています。
大人になってから感染すると急性一過性肝炎をおこすことがほとんどで、キャリア化する事はありませんが、乳幼児など免疫機能がまだ未熟な状態だと高頻度にキャリア化します。

キャリアを減らすために東南アジアのようにキャリア率が高い地域では出生児を対象として予防接種が行われており、シンガポールでも生後すぐに予防接種を行います。
日本の場合、B型肝炎の予防接種は感染機会の多いハイリスク者が対象となります。キャリアの家族(特に乳幼児)、キャリアと性的接触のあるもの、頻回の血液製剤の投与が予想される者、医療関係者、海外長期滞在者などです。

接種方法ですが、初回接種、その後1ヶ月および6ヶ月の間隔で3回行います。キャリアや抗体保有者には予防接種の必要がないので、一般に接種前に抗体検査を行い、予防接種の要否を判断します。抗体陰性の場合に予防接種を行い、3回の接種により85〜90%の人で抗体産生が得られます。
成人では7年以内に半数の人で抗体が検出できなくなりますが、実際には免疫力は持続するとの説もあります。しかしながら、抗体低下の際には追加接種を行うことが望ましいでしょう。
副反応は局所の発赤、発熱が時に見られる程度で重篤なものはありません。

Q:予防接種前には必ず抗体検査が必要でしょうか。もしもキャリアや抗体保有者が予防接種を行った場合、何か医学的問題はあるでしょうか。

A:キャリアや抗体保有者の率が1〜2%と低い集団において、事前検査はあまり利益にならないという考え方もあります。キャリアや抗体保有者が予防接種を行っても副反応を生ずることはありません。予防接種希望者が事前検査を望まなければ、行わないでの接種も可能です。

大西 洋一

 

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