医師コラム

2018年7月16日

死について33

このメルマガコラムで「死について」を書き始めて、今回で33回目。医者になってからの約20年の中で、実体験や見聞きしたことについて、今の自分の正直な想いを述べてきました。中には答えのない議論もありましたが、現時点で語りたかったことはほぼ全て出し切った感があります。 我々は産声を上げた時から死に向かって […]
2018年4月3日

死について32

出生前診断検査の研究をしてきた人たちは、純粋に「生まれる前に異常がわかっていれば、良かったろうに」と思っただけで、その検査の普及が優生学の問題に直結したり、一部の人たちを苦しめたり、大反対を受けたり、あるいはそれでビジネスが生まれたりするということまで、予測していなかったかもしれません。 そもそも、 […]
2017年12月19日

死について31

「命の選別」の第二弾。今回は日本でも話題の「新型出生前診断」の話。 出生前診断というのは、胎児の遺伝子の異常を出生前に診断するもので、「新型」は妊婦の血液中に流れている微量の胎児由来DNA断片を解析することで、胎児の染色体数の異常(21トリソミーなど)を統計学的に予測するスクリーニング検査です。 確 […]
2017年9月5日

死について30

以前この連載の中で、医療の進歩に伴う「死に方」にまつわる問題を議論しました。 今度は視点を変えて、「命の選別」の話をしようと思います。 まず、必ず思い出す問いがあります。それは、日本のある医学部受験向け予備校で講演を頼まれたときに、講演後の質問会で塾生から向けられたものです。「胎児はいつからが『人間 […]
2017年5月23日

死について29

「いじめを苦に自殺未遂」をした少年の話を書いている最中に、また悲しいニュースが連日のように報道されています。当人でなければ分からない心的状態であったのだろう、ということしか私には分かりませんが。これまで連載してきたこの少年は、「自分と同じような想いで苦しんでいる子供たちの代弁者になりたい」との想いか […]
2017年2月21日

死について28

「いじめを苦に自殺未遂」をした少年の話の続きです。 皆さんは、自分がある日突然、クラスメートから集団でいじめられ始めたらどう思いますか? 読者の中には彼の気持ちが分かる方もいらっしゃるかもしれません。この少年は、「どうして僕がいじめられるのだろう?何が悪いのだろう?」と困惑し、次第に「自分が悪いのだ […]
2016年11月29日

死について27

前回示したように、日本の子どもの自殺統計の原因の中で、「いじめ」は2%のみでしたが、いじめが子どもの心身に及ぼす影響は決して無視できません。今回は直接「死」にフォーカスした内容ではありませんが、死の直前まで行った少年の話をさせていただきます。 私が子どもの心の相談医になるための研修を受けた時、担当し […]
2016年9月6日

死について26

前回、日本における子どもの自殺がこの20年間で増加傾向にある話をしました。今回はその自殺の理由についてですが、既に自殺をした人にその理由は聞けませんから、本当のところは永遠にブラックボックスです。とはいえ、この現状を社会として放っておくわけにはいかないので、日本では内閣府・警視庁と文部科学省の二つの […]