医師コラム

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滲出性中耳炎(しんしゅつせい ちゅうじえん)

小児に多い中耳炎には、痛い中耳炎と、痛くない中耳炎があります。実は、痛い中耳炎よりも本当に怖いのは、痛くない中耳炎の代表例である「滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)」です。
滲出性中耳炎は,鼓膜の内側の中耳という空間に、1~3ヶ月以上の長い期間にわたって液体がたまってしまう病気です。聞こえが悪くなりますが、痛みは通常ありません。急性中耳炎を起こしたあとに、治りきらずになってしまうこともあります。子供は、痛みがないと何も異常を訴えないことが多いため、見過ごされやすい病気です。
子供の滲出性中耳炎を放置すると、1)難聴のために言葉の発達が遅れたり、2)耳の骨の発達に影響が出たり、3)より悪い中耳炎(周囲の組織を破壊していく中耳炎など)へ発展してしまう、などが起こることがあります。将来に影響が残る可能性があるという点で怖い中耳炎です。大人でも、滲出性中耳炎が起こるときには、ノドや鼻の奥に腫瘍がみつかることもあり侮れません。
滲出性中耳炎治療のガイドラインは確立していますので、症状や程度に応じて薬や手術的治療を組み合わせれば、きちんとコントロールできます。お子さんでは、声かけにふりむかない、テレビの音が大きい、風邪のあとによく耳をさわっている、などの症状があり、心配な場合は医療機関でご相談ください。

医師 千原 康裕