医師コラム

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de Quervain(ド ゥ・ケルバン)病

難しい名前がついていますが、簡単にいうと手首の腱鞘炎のひとつで、比較的よくある病気です。
手首付近の伸筋腱のうち、最も親指側に近いところにある「長母指外転筋腱」と「短母指伸筋腱」の腱鞘(腱の通り道)に炎症が起こった場合にのみ、de Quervain病と呼んでいます。この腱鞘が親指の付け根の辺りにあることから、炎症が起こると親指の付け根や親指側の手首の痛み、親指の曲げ伸ばしができないなどの症状を訴えます。

原因としては、1つには手や指の使いすぎです。手や指を頻繁に使うほど、腱と腱鞘がこすれる機会が増え、そこに炎症が生じて腱鞘炎が発症しやすくなります。つまり、ゴルフやテニスなどの手や指に力の加わるスポーツのしすぎや、ゲームのやりすぎ、パソコンでの入力動作、家事、楽器演奏などは原因になり得ます。その他、更年期や妊娠、出産などにより、女性ホルモンのバランスが乱れ、手指にむくみを生じることも原因の1つと考えられています。

治療としては、まず装具や固定具による安静が行えるようであれば行い、消炎鎮痛剤入りの湿布や薬などで様子をみます。また、腱鞘内に局所麻酔薬入りのステロイド注射をして、炎症や痛みを抑えます。多くは保存療法でだいたい改善されますが、保存療法で効果がない場合や何度も繰り返す場合は、腱鞘を切開して腱を開放する手術を行います。

もしもde Quervain病になってしまったら、日常生活では手指の付け根への負担を避けるようにしましょう。バッグなどは手に持たなくてすむように、肩かけタイプやリュックを使うと良いと思います。また、ゴルフやテニスなどの道具を握るスポーツはお休みし、パソコン入力などの細かい作業は休憩を適宜取るようにすると良いでしょう。

医師 長谷川 典子