医師コラム

死について30
2017年9月5日
大人のニキビ
2017年9月19日

歯がしみる

一年中暑いシンガポール、冷えたビールやジュースを飲みたい!でも一口飲んだとたん、歯がしみて、なんとも言えない痛みを感じた経験がある方は多いと思います。むし歯かな?と思い返してみても、定期的に歯科受診をしており、身に覚えが無い。そんな場合は象牙質知覚過敏症を疑います。
象牙質とは歯の本体部分を構成していて、痛覚を感じる器官です。通常は歯の表面のエナメル質に覆われているため、日常生活ではしみたり痛みを感じることはあまりありません。

歯を鏡で観察してみてください。歯茎が下がり、歯根が露出していないでしょうか?
また、歯と歯茎の境界部がえぐれたようにへこんだりしていませんか?本来はエナメル質に覆われている象牙質が露出している状態です。露出するとその中の歯髄(しずい)と呼ばれる神経組織との距離が短くなり、刺激に弱くなってしまいます。

症状が一過性で日常生活に支障が無いならば、経過観察でもかまいません。しかし、歯磨きやうがいも辛い状況であれば、歯科受診をお勧めします。歯磨きをためらうようになることで、むし歯や歯周病が悪化することも考えられます。
また、むし歯と象牙質知覚過敏症の症状は似ていますから、油断は禁物です。

ただの知覚過敏症とあなどるなかれ。症状が悪化すると、一度の来院処置では痛みが治まらないことも多いです。痛みの感じ方、表現の仕方は人それぞれです。痛みが何となく収まったから大丈夫だろう、と自己判断で放置せずに、痛みに対する疑問は早め早めの歯科受診で解決していきましょう。

歯科医師 畑 茂