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ヘイズ

最近ヘイズが悪化して来院される方が増加しています。ヘイズの知識をおさらいしておきましょう。
以前はインドネシアでの火災の影響でPM2.5と呼ばれる微粒子の濃度が上昇し問題となっていましたが、最近のヘイズはインドネシア由来とも限らずシンガポール国内の発生だったりするようです。雨か風向きで値は刻々と変わりますが、呼吸器や眼さらに皮膚に症状が出ることがあります。
鼻咽頭気道:微粒子や化学物質が粘膜に付着すると、分泌物が多くなり粘膜が腫れて通りが悪くなります。アレルギー性鼻炎がある人は症状が強く出ます。花粉症がディーゼル粒子で悪化するのと似ています。粘膜の免疫が影響をうけ、感染の引き金にもなります。異物を外に出そうとして咳も増えます。
皮膚:皮膚が敏感な人はかゆみや炎症を起こしやすくなります。外出後のスキンケアがより重要です。
眼:かゆみや充血などの症状が出ます。コンタクトレンズの使用を避け、人工涙液などを使用しましょう。
循環器:自覚はできませんが、高濃度のPM2.5は心血管にも影響があると言われています。普段から高血圧・高脂血症・肥満・糖尿病・不活発などの循環器疾患のリスク管理をしましょう。
ラジオやテレビやNational Enviroment Agency(国家環境庁)のアプリ「myENV」でPSI(大気汚染基準指数)が100を超えた時はなるべく野外での活動を避け、換気のタイミングや空気清浄機の使用を検討してください。PSIが200以上の場合は野外ではN95マスクの着用が推奨されていますが、妊婦さんには時間制限があり小児ではN95マスクの利用は推奨されていません。
http://aqicn.orgのサイトではPSIとは違うAirQualityIndexというリアルタイムのPM2.5も反映した指標が分かります。他の地域の数値や予報も分かるので便利です。

医師 林 啓一