医師コラム

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6歳、7歳から近視進行抑制コン タクト?!

「たかが近視、されど近視」です。近視が進行すぎると大人になったときに、緑内障や網膜剥離になるリスクが高くなってしまう、「病的近視」にすすむ方もいます。
このリスクを減らすには学童期からの治療介入が重要であると眼科医のなかでは考えられています。
当院では近視進行抑制治療の一番効率が良い0.01%アトロピン点眼治療を行っていますが、近年、コンタクトレンズ(以下CL)による近視進行抑制治療がよい結果を示しています。
ひとつは、オルソケラトロジーというものです。ナイトコンタクトと一般的に呼ばれるハードタイプのCLを就眠中に装着しておくと、そのプレス効果で角膜の形を可逆的に変えることで、ピントを網膜上にあわせ、起床後CLを外すと、裸眼で遠方がみえるようになります。40年近い歴史があり、日本でも子役の小学生や高校球児などには定評がありました。近年このメリットの他に近視進行抑制効果があることが複数報告がされています。
もうひとつは、多焦点ソフトコンタクトレンズです。普段皆さんがお使いの1dayタイプのソフトタイプCLに、同心円状に遠方近方の2焦点みえるゾーンがあり、この異なる光の屈折により網膜上にピントをあわせ、眼の伸長(眼軸長)を抑制し、近視進行を抑制します。通常のCLに比し、3年間で約60%の近視進行抑制効果が欧米で報告されており、当院でも10月より販売予定としています。
このような背景より、日本のガイドラインでも、CL装用の適応年齢が6歳まで引き下げられました。ただ様々な問題もまだ残っています。お子さんご自身での脱着の可否、CLの管理などです。医学的には、眼表面を傷つけたり、結膜炎をおこしたりするリスクがもちろんあります。安全に装用することで、トラブルを引き起こすことはまれですし、そのような症状があれば、無理をせず直ぐに外し、眼科医の診察を受けることで、重度な合併症になることはほとんどありません。
安全に配慮した上で、お子さんの近視進行を緩めてあげたいですね。

医師 岡野 喜一朗