医師コラム

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「まぶたのしこり?!」

学童期のお子さんや、30ー40代の方で、時々まぶたが腫れていることに気づくことがあると思います。「ものもらい、メバチコ?」と思われると思いますが、ものもらいは、麦粒腫といい、眼瞼(まぶた)にある汗腺(ツアイス腺、モル腺)や脂肪腺(マイボーム腺)に、細菌が感染し炎症をおこして腫れあがったものです。赤く腫れた皮膚、痛み、充血などを伴い、場合によっては、破裂し白い膿がでてくることがあります。一方、赤くは無いし、痛くもない。ただしこりのように固いものを触れるだけ、というものもあります。これは霰瘤腫(サンリュウシュ)といい、眼瞼の脂肪腺(マイボーム腺)のなかでつくられた脂肪が出詰まりを起こし、脂の固まりとなって、カプセルみたいなものに包まれてできたものです。細菌などの感染は関係していない(非感染性)のものなので、赤く腫れません。

治療に関しては、麦粒腫(ものもらい)は感染と考え、風邪と同じように、7~10日間で完治します。抗生剤や炎症を抑えるステロイドの点眼、眼軟膏、場合によっては内服を加えたり、排膿し治癒をはやめることもあります。一方、霰瘤腫は、脂の塊なので、小さいものならば、ホットタオルなどで患部を温めてあげるすれば徐々に自然吸収されていきます。眼瞼の炎症も併発しているようなら、麦粒腫と同じように、抗生剤や炎症を抑えるステロイドの点眼、眼軟膏、内服を用いて治癒をはやめます。それでも、完治まで、30日から、長いもので半年や1年かかるものもありますが、基本的には、自然吸収されていきます。大人の方には、そこまで待てない、という患者さんにはステロイドの皮下注射や、局所麻酔下での切開排膿をおすすめします。一方、お子さんには、基本的には痛みや恐怖が伴うので、外科的治療法は一番にはおすすめしません。ローカルの眼科医は全身麻酔で切開排膿をしますが、日本では一般的にはありません。
治療中に悪化することもあるので、初期の診察による正しい診断と治療法が大事です。治療中も定期的な眼科受診をお薦めします。

医師 岡野 喜一朗