医師コラム

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ドライアイへの対策

シンガポールでは自覚症状のないドライアイが非常に多いです。
屋外は湿度が高くても、室内は1日中クーラーをつけているためかなり湿度が下がっています。その中でパソコン、スマホを使用したり、読書などをしていると、瞬きの回数が少なくなり、開眼している時間が多くなり、涙が蒸発し、ドライアイを引き起こします。瞬きの回数は会話をしている時などリラックスしている状態で、1分間あたり16回程度、それがパソコンなど物を凝視している状態では6回程度まで減少す
るため、涙の蒸発を助長してしまいます。
ドライアイは、2016年に定義が改訂され、不快感などの自覚症状のほか、目の表面の透明な膜=角膜を覆っている涙の安定性の低下によって生じるとの概念に改められました。涙は、外側に油層、内側に液層からなり、それぞれの成分、または双方で異常をきたすと、涙が不安定になります。
ドライアイにも様々な病態があります。診察時に涙の性状を涙液破壊時間(BUT:Break Up Time)測定や、涙の乾き方を考慮した涙液層別診断(TFOD:Tear Film Oriented Diagnosis)をすることで、最も眼表面を悪化させる涙液減少型ドライアイなど、そのドライアイがどんな病態なのかわかるようになり、それをもとに治療していく層別治療(TFOT:Tear Film Oriented Therapy)が現在では主流になりました。
例えば、油層の形成が不十分でドライアイになっている方には、油分を追加するのがドライアイの改善につながるのであって、そこに水だけを補充していても、かえって涙の量が多すぎてしまい、視力の質を下げることになってしまうからです。
ドライアイを改善する方法としては、目薬の他にも、
1 瞬きを意識的に多くする。
2 就寝する部屋のクーラーはOFFにし、他の部屋から冷気をもらう。
3 まぶたからの油の分泌(マイボーム腺)を潤滑にするために、1日1、2回、ホットタオルやシャワー、ホットアイマスクを用いてまぶたを温める。
などがあります。
これらの方法を日常の中にとり入れてみてください。

医師 岡野 喜一朗