医師コラム

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アタマジラミ

学校や幼稚園に通うお子さん達の間でアタマジラミが流行することがあります。シラミには主にアタマジラミ・コロモジラミ・ケジラミなどの種類がありますが、頭部に寄生するのはヒトジラミ科のアタマジラミです。

頭髪に白い卵を産みつけて寄生し、頭皮から吸血する血液を栄養源として成長します。成虫の大きさは2~4mmと小さく、動きも素早いため、見つけても捕まえることは非常に難しいです。卵は頭髪にがっちりと固着しているため簡単には動きません。白い固まりが付着していても指で軽く触っただけでスッと動くのはヘアキャストというキューティクルの剥がれ落ちたもので、シラミの卵ではありません。自覚症状として痒みを感じる場合もあれば、無症状の場合もあります。

お子さんの場合は頭をくっつけて一緒に絵本を読んだり、じゃれ合ったりすることで頭髪から頭髪へと成虫が移動し、お互いに感染しやすくなります。学校や幼稚園によっては完治するまで登校・登園を控えるよう指示されることもあるので注意が必要です。また家庭内での感染を防ぐためには、同じ枕やタオルを共用するのも避けて下さい。男の子の場合は髪の毛を短く切ってしまうのが効果的ですが、女の子の場合は卵が固着している毛髪だけをハサミで切るか、あるいは専用の櫛で除去する方法が効果的です。

治療はシラミ専用の薬液を頭皮や頭髪に塗布して駆除します。薬剤の種類により成虫にしか効かないタイプと、卵にも効果があるタイプがあり、使い方も異なりますので医師および薬剤師の指示に従って下さい。

シラミは日本でも決して珍しいものではなく、シンガポール特有の寄生虫でもありません。ごくありふれた日常的な感染症ですので、患者さん本人や家庭内の衛生面の問題ではありません。あまり深刻に考え過ぎず、早めの治療を心掛けましょう。

医師 大木 理香