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乳幼児のスキンケア

新生児期は一時的に皮脂の分泌が盛んで、乳児脂漏性湿疹などができるほど皮脂量が多いです。しかし生後三ヶ月を過ぎると急激に皮脂量が減って乾燥しやすくなり、生涯で最も乾燥しやすい乳幼児期に突入します。また、子供の皮膚は薄めでありターンオーバーも短く、バリア機能が未熟といえます。そのため、大人以上にスキンケアに勤めなければならないといえるでしょう。
皮膚の表面に付着した汚れをとりのぞくには、入浴やシャワー浴をすることになります。このときにガーゼやスポンジ、ナイロンタオルなどでこするのは、皮膚を傷つけバリア機能を破壊することにつながりますので、使ってはいけません。まず、泡立てネットなどを用いて、手にとって逆さにしても落ちないくらいしっかりした泡をつくります。泡をたっぷり手に取り、こすらずに丁寧に手で優しくなでるように洗います。首、耳の後ろ、わきの下、股なども丁寧に洗いましょう。たとえひどい湿疹がある場合でも、石鹸の泡をそっとつけて洗えばあまりしみませんので、きちんと洗うようにしましょう。
洗ったあとは、ぬるま湯の水圧を弱めたシャワーでしっかりすすぎましょう。すすぐときも石鹸成分を残さないように丁寧にすすぎます。湯船につかる場合は熱いお湯を避け、低めの温度の湯船に5分程度つかりましょう。熱いお湯や長湯は皮膚の保湿機能を奪うことにつながるからです。
入浴後もタオルで水気を吸い取るように押し拭きし、ゴシゴシこすらないように気をつけます。
石鹸をつけて全身を洗うのは、基本的に一日一回でよいと思われます。石鹸を使わずにお湯だけで洗うと毛穴がつまりやすくなり、毛のう炎がおこりやすくなりますので、石鹸は使った方がよいでしょう。
石鹸で洗ったあとは皮脂が流れ落ち、急激に乾燥します。そのため入浴後はたっぷりの保湿剤を使いしっかり塗りましょう。こすらずにやさしくのせて伸ばすように塗ります。塗ったあとの皮膚が光を反射して少しテカるくらいがちょうどよい量です。

医師 大月 亜希子