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内視鏡の光

「胃や腸の中で特殊な光を照らすと、病気の部分だけ色が変わる」、そんな技術が普段の内視鏡検査の中で使われているのはご存知でしょうか?

2000年代半ばから、NBI(オリンパス)、FICE(フジノン、現富士フィルム)といった特殊光を切り替えボタン一つで照らすことができるようにより、早期食道がんの発見が容易となりました。
また、NBIは血管を強調して見れることから、がんの拡大観察でも使われ、いまや内視鏡診断において必要不可欠な技術となっています。

しかし、内腔の広い胃のなかでは、これらNBIを漠然と照らしても暗く胃がんを食道がんのようにボタン一つで発見するのは困難でした。 そこで、最近LCI(富士フィルム)という特殊光が開発されました。ボタン一つで胃の中でも明るく、炎症、がんやその原因となる粘膜変化の検出が容易となり、特に検診の場では“がんの発見”に一躍買うものだと考えられます。特に、近年ピロリ除菌治療の広まりで、通常光(白色光)観察ではわかりずらい形態の胃がんも報告されてきています。そういった胃がんに対してもこのLCIによる発見が期待されます。

ここ十数年で内視鏡技術の進歩は目覚ましいものがありますが、わずかな色の変化を人間の目で認識していくのには限界があります。そこで将来はAI(人工知能)の活用も進んでいくものと思われます。

当院では、現在NBI(オリンパス)、i-SCAN(ペンタックス)といった特殊光搭載の内視鏡で検査をラッフルズホスピタルの施設を利用して実施していますが、LCI搭載の経鼻内視鏡をジャパニーズクリニック内に導入し、来年から稼働予定です。胃がん検診や、除菌治療後で年に一度の内視鏡検査を勧められている方は、是非当院の内視鏡をご検討ください。

医師 佐野 智彦