インフルエンザ桿菌b型(Hib) – 予防接種

 1.予防する疾患・感染症

インフルエンザ桿菌b型は、名前は似ていますが、インフルエンザウイルスとは全く異なります。健康な人の鼻や喉(のど)に常在して、免疫の弱い5歳未満(特に2歳まで)の乳幼児の重症感染症(化膿性髄膜炎・敗血症・急性喉頭蓋炎など)の原因になります。これらの病気は時に致死的で、一命を取りとめても知的障害などの重い後遺症を残すことがあります。

日本では2008年より任意接種が開始され、2013年4月より定期接種に変わりました。シンガポールでも遅れて2013年6月より定期接種になりましたが、すでに5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)および6種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib-HepB)に含まれていたため、実際にはそれまでの普及率も決して低い状態ではありませんでした。日本ではHib単独のワクチンが使われていますが、シンガポールには存在せず、すべて上記の混合ワクチン接種でカバーされています。

2. 日本:定期接種 シンガポール:定期接種

3. 接種時期および接種回数

生後2ヶ月から接種可能。通常3〜8週間間隔で3回。3回目の約1年後(日本では1歳早期、シンガポールでは1歳半)に4回目を追加接種。5歳までに接種。

4. 接種方法

日本では皮下注射
シンガポールを含む他の国では筋肉注射

5. 効果の持続期間

約5年間(この菌による感染症で最も重篤化しやすい時期をカバー)

6. その他

日本のスケジュール沿ってHibを打ってきた後に、シンガポールでDTP-IPVなども含めて続きを打とうとすると、上述のようにHib単独ワクチンがないため、5種混合や6種混合を使うことになり、どうしてもHibの合計接種回数が規定の4回より多くなってしまうことがあります。しかしながら、医学的には全く問題はありません。

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