肺炎球菌 – 予防接種

1. 予防する疾患・感染症

肺炎球菌は、インフルエンザ桿菌b型同様、健康な人の鼻や喉(のど)に常在して、免疫の弱い5歳未満(特に2歳まで)の乳幼児の重症感染症(化膿性髄膜炎・敗血症・重症肺炎など)の原因になります。

インフルエンザウイルス感染後に二次的に肺炎を起こしてくる場合の原因菌としても有名で、高齢者においては、インフルエンザそのものより、併発してきた肺炎球菌性肺炎による死亡の方が多いのが現状です。肺炎球菌ワクチンには、主にPrevenar® とPneumovax®とがあり、日本では前者を小児用(5歳まで)の定期接種に、後者を65歳以上の該当年齢高齢者の定期接種に使っています。(実際には、Prevenar13®も高齢者に対して予防効果はあります)

2. 日本:定期接種 シンガポール:定期接種

3. 接種時期および接種回数(小児について)

生後2ヶ月から接種可能。通常3〜8週間間隔で3回。3回目の約6ヶ月後(1歳早期)に4回目を追加接種。通常5歳までが対象。

シンガポールや英国では医療費の費用効果対策として、初回と2回目を3〜8週間間隔で接種し、1歳早期に3回目を追加接種する方法を適応(合計3回)。

4. 接種方法

日本では皮下注射
シンガポールを含む他の国では筋肉注射

5. 効果の持続期間

約5年間(この菌による感染症で最も重篤化しやすい時期をカバー。)

6. その他

肺炎球菌には90種以上ものサブタイプがあり、そのうちの病原性の高い7種類のみカバーする古いタイプ(7価ワクチン)と13種類をカバーする新しいタイプ(13価ワクチン)とがあります。日本はシンガポールよりも遅れて切り替わったので、5歳以下の場合、これまで日本で一通り7価ワクチンを終えてきた方も、こちらで13価ワクチンを一度追加すると、残りの6種類に対して免疫がつきます(キャッチアップ接種)。詳しくは医師にご相談ください。

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