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14 Sep 2006 2006 医療コラム その2(Dr 吉田)
消化器の病気と食事:下痢のとき
 

 

消化器(胃腸)の病気の時には、何を食べたらいいかという質問を多く受けます。確かに、胃腸が悪いときにどういう食事を取ればよいのかは迷うところです。
ここ数週間目だって増えているのが、嘔吐や下痢を主症状とするウイルス性の感染症です。
「何を口に入れても気持ち悪くなり、飲んだり食べたりするとすぐ便となって出てしまう。」このような時にはどうしたらよいのでしょうか。
急性期の原則は、「無理に食べなくても良いけれども、水分はしっかり取る」ということです。
このような時の嘔気のほとんどは、胃の中に滞留した食事が元で起きてきます。成人でしたら1,2食は抜いても問題ありませんので、食べないことにより吐き気を軽くすることができます。しかし、嘔吐や下痢により水分が体から喪失していきますので、脱水症状を起こさないためには水分の摂取が重要となります。特に小さいお子様は、脱水には敏感です。下痢をするからといって、水分を取らせないことにより簡単に水症状を起こすことがありますので要注意です。また、脱水が怖いからと水やお茶だけをたくさん飲ませることも避けたほうが良いでしょう。嘔吐や下痢により、水分と同時に体内のナトリウムやカリウムなどの塩分も少なくなっているからです。このような状態で水分だけを摂取し続けると、体の中の塩分はますます薄くなり、倦怠感や最悪の場合意識障害がおきることもあります。ですので、スポーツドリンクなどにより水分と塩分を同時に摂取することをお勧めします。多くのスポーツドリンクには糖分も含まれているので、ある程度の栄養摂取も可能です。水分を取ってすぐに下痢をしてもそれは飲んだものがそのまま出てくるわけではありません。取った水分は胃や腸で少しずつ吸収されます。ある程度嘔気や下痢が良くなり、食が戻ってきたようならば、消化の良いものから少しずつ食べ始めてください。最初は食事が刺激となり下
痢となることがあります。
これは、消化吸収の働きが悪くなっていることと腸管の運動が過敏になっていることによります。ですので下痢の回復期には脂肪や香辛料などの刺激物は避けて下さい。特に牛乳や乳製品には脂肪が多く含まれるため、しばらくは摂取しないほうが良いでしょう。下痢は体内に入った異物や病原体を排除しようとする一種の生体の防御機構の一面もあります。下痢止めなどで無理にとめることにより体内で病原体が増える場合があり、むしろ症状を悪化させることもあります。多くの下痢は、乳酸菌製剤などの整腸剤と抗コリン剤(胃腸の動きを抑える薬)とこのような食事の注意により速やかに改善することが期待できます。

吉田 正


 

 

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